コロナ禍で各業界の予約管理ニーズはどのように推移したか|RESERVAレポート(2020年調査)

コロナ禍で各業界の予約管理ニーズはどのように推移したか|RESERVAレポート(2020年調査)

更新

新型コロナウイルス(COVID-19)の感染被害に遭われた方々に、心よりお見舞いを申し上げます。

当社が運営するRESERVAでは、2020年4月以降の予約システムご利用の状況を分析し、各業界のご利用動向を分析しております。事業者の皆さまにとって、有益な情報提供となれば幸いです。

今後の予約システムの需要

350を超える業界でご利用いただいているRESERVA予約システムですが、新型コロナウイルス感染症拡大によって、対象業界やサービスタイプの種類は以前よりも広がりを見せ増えていることが分かりました。これは社会全体の働き方、サービス形態の変化が影響していると考えております。

先般より配信させていただいている「コロナ後の集客」でも解説しております通り、今後の店舗運営においては、万全な感染予防対策と、「密を発生させない」衛生管理体制を経営者側が整備していく必要があります。

(別記事)

【コロナ後の集客】顧客目線で!安心できるヘアサロン「3つの条件」
【コロナ後の集客】顧客目線で!安心できるレンタルスペース「3つの条件」

本記事の情報は、あくまでRESERVA予約システムをご利用いただく事業者様の実績(件数、登録数)をもとに傾向分析をしており、社会全体の動向を示す指標ではない点あらかじめご理解ください。

傾向1.入場制限を要する店舗のご利用数が増加

新型コロナウイルス感染予防対策の一環として、お客様同士のソーシャルディスタンスを保つために「入場制限」を設ける店舗様が増えてきているものと思われます。

特に強い増加傾向が表れたのは、「ヘアサロン」業界で、コロナ禍の2020年4月~8月において、RESERVA新規利用アカウント数が1120件(前年同期比192%)増加しました。さらに、業界別で顕著な伸び率が見られるのは、「美術館・博物館・資料館」で、同時期比で180件増(前年同期比236%)の新規ご登録が確認されました。

また、「整体院」や「接骨院」などお客様同士、同室内での待ち時間が発生しやすい店舗で同時期に240件(前年同期比156%)の新規ご登録、「マッサージ」「エステサロン系」店舗で、540件(前年同期比187%)の新規ご登録が確認されています。(件数・増加率は割愛)

・公共機関施設(テニスコート、体育館、プール等)
・撮影スタジオ
・ライブハウス・会場
・貸し会議室
・レンタルルーム
・士業 (弁護士事務所等) ・コンサルタント業

反対に、新規ご登録の減少傾向が見られたのは、宿泊業、イベント業の業界で、コロナ禍における 相次ぐイベントキャンセルによるものが原因と考察しております。

なお、GoToトラベルキャンペーンによる宿泊業(ホテル・旅館)の推移については、2020年1月~8月の予約件数を前年同月比で割合(%)をグラフ化したところ以下変動が見られました。春先からの大幅な予約件数減から、GoToキャンペーン開始後~8月に改善傾向はあるものの、依然として前年同期比で大幅な減少傾向であることがわかります。

RESERVA blog 編集部にて作成

傾向2.医療分野での需要が増加

PCR検査の需要が高まることにより、各保健所や自治体からの問い合わせ件数も増加し、全国的に医療分野での予約システムの需要が高まっています。

RESERVA予約システムを新規ご登録いただいた医療関係の新規アカウント数は、 400件(前年同期比349%)と急増小規模クリニックで待合室の密を緩和するために予約制を導入したことが要因と考えられます。これらは2020年4月に首都圏を中心にアカウント開設が始まり、同年8月には全国で、PCR検査の予約を中心とした医療目的のご利用が増えています。

また、検査・診療においてZoomやSkypeなどのWebコミュニケーションサービスを、RESERVAのオンライン予約システムと併用し、「オンライン診療」を実施する医療機関が増加したことも影響しています。

参考:当社リリース
【コントロールテクノロジー】予約システム「RESERVA」を活用し、オンライン診療を実施する医院数が100医院を突破

傾向3.リアルからオンラインへ

教育関連企業(学習塾、語学教室)、レッスン事業(フィットネス、ヨガ)、カウンセリングの業界等における「オンライン化」が急速に進み、コマ、レッスンの予約管理のニーズが高まり、RESERVA予約システムの利用者数が増加傾向にあります。

2020年4月~8月で教育関連企業における新規アカウント開設は1760件士業・カウンセリング業における新規アカウント開設は340件、中でも顕著な増加傾向にあるのは、フィットネス・語学教室などのレッスン事業における新規アカウント開設で3,500件でした。

とくにレッスン事業においては、「リアル」、つまり「教室」や「スタジオ」で対面し行っていたレッスンが、「オンラインレッスン」へと変化し、この移り変わりは他業界と比較しても非常にスピーディーな転換であったことがこの数字から読み取ることができます。

このオンラインの需要は一時的なものではなく、新型コロナウイルス感染症の終息後も「新たなレッスンの在り方」として普及、大衆化され予約システムの活用は伸びていくものと思われます。

予約件数の推移・稼働率

これまでの各章では、コロナ禍での新規アカウント数の推移を中心にお話しましたが、続いて既にRESERVA予約システムをご利用いただいている事業者様における予約件数の推移について解説をします。

RESERVA予約システム全体の予約件数の推移について、2020年4月~8月は昨年同月比(2019年4月~8月)と比較して、230%の「増加」であることが分かりました。(有料プランをご利用いただいているアカウントの予約件数をもとに計算)

増要因としては、前述の1.2.3.で解説した医療分野、オンライン事業の事業者様のご登録、予約システムご利用が増加したこと、減要因としては、宿泊業、観光業、イベント業のご登録、予約システムのご利用が減少したことが影響しています。

全体で230%増、という結果から分かるとおり、予約システムの社会的ニーズは高まっていることが調査結果から分かりました。

予約システムのログイン頻度及び管理者の使用時間をもとに数値化した「稼働率」で分析をしますと、2019年4月~8月の昨年実績を100%とした場合、各業界の2020年同月比、では以下の傾向が見られました。

業界前年同期比の伸び率
スクールレッスン214%
医療系(病院・診療所・保健所等)208%
士業・コンサルタント162%
美容系(ヘアサロン・ネイルサロン) 134%
整体院・接骨院86%
施設系(アミューズメント含む)72%
イベント業67%

全ての業界の共有した解決策が見いだせない点は大変心苦しいところではありますが、「対面」から「オンライン」への転換はひとつの「立て直し」または「収益増」への起爆剤になり得ます。「コロナ後の集客」においては、予約システムを活用した「新たな店舗運営」は、多くのみなさまにとって有益な効果をもたらすものと考えます。

まとめ

今回の調査により、普段は来店予約を受けていない家具屋、ショールーム、美術館などにおいても予約システムを導入するケースが増えていることがわかり、こうした業界では今後もニーズが広がるものと推察します。

RESERVA予約システムを導入していない方は、コロナ禍における「店舗運営を安定化、効率化する新たな手法として、予約システムの活用をご検討いただけますと幸いです。

上記情報は、あくまでRESERVA予約システムをご利用いただく事業者様の実績(件数、登録数)をもとに傾向分析をしており、社会動向全体を指し示す指標ではない点はあらかじめご理解ください。

予約システムで、ビジネスを効率化

RESERVA.lgは、自治体向けのクラウド予約システム。官公庁、自治体における導入実績は500以上。公共施設予約、自治体のイベント、窓口予約など様々なシーンで導入されています。